脊椎脊髄手術における周術期抗血栓薬使用の安全性についての研究(アンケート)

【目的】
 高齢化社会を反映し、循環器疾患や脳血管疾患などの疾患を併存し、抗血栓薬(抗血小板薬や抗凝固薬など)を常用している患者が増加しています。脊椎脊髄疾患に対する手術においては、後方手術では硬膜外血腫による重篤な神経麻痺、前方手術では気管圧迫などによる窒息など、術中の出血のみならず術後の血腫発生に対しても配慮が必要です。よって脊椎脊髄手術の周術期には、可能な限り抗血栓薬の休止が望ましいと考えられます。しかしながら、抗血栓薬の中止に伴う血栓性合併症は、生命に関わる重篤な合併症となり得るため、これらの薬剤の内服休止に際しては、十分な説明と各診療科との連携が必要です。

 昨今、抗血小板薬(アスピリン)を継続した状態で脊椎脊髄疾患の手術を行った場合でも、術中・術後の出血量や術後血腫の頻度も増加しなかったという結果が国内外から報告されていますが、大規模な前向き試験やランダム化比較試験などの研究は本邦では行われていません。現時点では、脊椎脊髄疾患の手術に関して、抗血栓薬の休薬を推奨することも、継続を推奨することもできない状態であります。本学会に属する脊椎脊髄外科医が、脊椎脊髄疾患の周術期において、抗血栓薬にどのように対応しているかという現状を把握することが、本研究の目的です。


【方法】
対象:日本脊椎脊髄病学会に属する全国の脊椎脊髄外科医
アンケート調査:web形式にてアンケートを行う

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